スマート工場EXPOで体感したAIの進化|モノづくり現場での注力ポイントと人材育成

2026年5月、インテックス大阪で開催された、ファクトリーイノベーションWeek「スマート工場EXPO」に行ってきました。

久々の大型展示会でしたが、そこで感じたのは、「AIはもう一部の先進企業だけのモノではない」ということです。

検査、マテハン、帳票読み取り、さらにはAIエージェント活用まで、すでに”普通”に使われ始めている時代に入ってきています。

目次

なぜ、展示会なのか

2025年12月末に電機メーカーを退職しましたが、海外工場や本部などへの出張はありましたが、展示会などへの出張はここしばらくはほとんどありませんでした。

新聞やインターネットなど、世の中のトレンドの情報は入手しやすいですが、現場現物がやはり重要です。今回は「最新の空気感」を肌で感じたいと考え、出張することにしました。

今回の目的は大きく次の2つです。

・製造業を中心としたコンサルティングを進めるうえでの自分の感覚のアップデート
・今後お世話になるかもしれない顧客、パートナーとの接点探し

2027度の案内はこちら
【2027年5月大阪】スマート工場 EXPO – AI・DXによる生産効率化展

まずは講演会を事前チェック

2日間の現地での滞在時間を有効に使うため、まずは聞きたい講演会をチェックしました。

特に地域の中小企業のコンサルティングを行うにあたり、すぐにでも活用できるような内容を優先して考えていきました。

私も存じ上げておりませんでしたが、一般社団法人AICX協会 代表理事の
小澤健佑(おざけん)さんが司会をされている生成AI活用関連の講演にて、

製造現場におけるGEMINIの活用、暗黙知の継承・活用、汎用AIエージェントの活用
などの内容の講演があり、

興味があったのと、今後の進むべき方向性を感じたので、こちらの時間をまず確保し、
どちらかというと大企業向けの大きめの講演会は今回はパスしました。

あとは、具体的な工場オペレーション、特に、生産現場管理のスマート化、DX化に関連する企業様のブースをピックアップし、短時間で理解が深められるように、事前に各社の概要も確認し、準備をしました。

スマート工場EXPO2026の会場の様子

近代化した大阪環状線弁天町駅から地下鉄に乗り換え、コスモスクエアで下車、バスに乗りインテックス大阪へ到着

多くの人が来場されていてかなり活気がある中、まずは、会場全体を回るのと合わせて、セミナーが実施される会場を確認し、事前準備の内容をベースに動いていきました。

2日目、多くの人が向かっている開始時間での会場入り口

現地で感じた大きな進化

今回、久々の展示会でいろいろ見学、会話をした中で感じたことは以下2点です。

①ソフトウェアへのAI標準搭載とノーコード化

そんなこと知らなかったのか、とお叱りをうけるかも知れませんが、率直な感想です。

各ブースでお話を伺ったり、展示内容を見ての感想で、報告書など紙ベースのものの高精度な読み取りや、検査対象物の自動検査、製品の自動マテハンなど、普通にAIが搭載されていました。

あと、ノーコードも一般的になりつつあることを感じました。決められたソフトウェアを使うだけでなく、自ら改善し、使いやすいソフトに変えていくことが普通にできるようになってきています。

②AIエージェントの急速な浸透

これは、特に講演を聞いての感想です。

AIエージェントという言葉はしばらく前に聞いてはいましたが、高額なものを購入して一部の先進企業で使われているといった、まだ少し先の話かと思っていたのが私の感覚です。

実際には、もうそれらは一般の人が普通に使えるところまできており、

「チャットで教えてもらい、画像作成、動画作成してもらうツール」から、「仕事の流れを指示することで、人の代わりにAIが自身で判断し、各ツールを使いこなすツール」へと大きくフェーズが変わってきています

オフィス内で完結する業務は、今後かなりAIへ置き換わっていく可能性があります。

これから製造業が注力すべき3つのポイント

まずはAIを徹底的に使いこなす

まだ先の話と考えずに、担当者(専任でなくてもよい)をおき、ツールを探し、試しながら導入をして、使いこなしていく必要があります。

生成AIはプログラミングも得意なので、AIエージェントを動かすプログラムもAIに作成させ、改善しながら、今後は事務所の定型業務の完全効率化を進める必要があると思います。

現物との接点には人が必要、けど効率化はできる

現場作業が必要な業種の担い手が増加していると聞きます。ここはAIに完全に置き換わることはありません。

暗黙知をAIで形式知化し活用していく、ということが今回の展示会の中でも話がありました。AIの活用で現物との関わり合い方を効率化できる余地はかなりあると感じました。

現場作業では、これまで経験したことのない問題が普通に発生し、過去の知見から推測したり、場合によっては全く新しい切り口での課題解決が必要になります、ここはAIでは代替できないところだと思います。

そのような対処ができる人材を計画的に育成していくことが重要です。

判断力と他組織との連携・調整・交渉力の強化 がますます求められる

これまでの会社のドキュメントをすべてAIに読み込ませることで、AIが会社としての判断力を高めることができるとの話がありました。

その通りだと思います。しかし、AIと人の大きな違いは、私は、責任が取れるか取れないか、と考えています。

会社内で業務を進めるにあたっては、あらゆる階層でだれかが何等かの判断を常に行っています。そしてすべての判断に対して、だれかが責任を負っています。

企業内で明確に責任を負っているのは、トップはもちろん、部長、課長などの経営職、管理職の方々です。

自職場で問題が発生した時に、「AIの判断でトラブリました」はないですね。しかし、業務はAIにより、これまで以上のスピードで進むようになります。

いかにより多くの判断をより短時間にできるか、ここが求められるようになると思います。

合わせて、同様に、会社内だけでなく、顧客やサプライヤなど社外組織との連携、調整、交渉も、それぞれが責任を負いながら進める必要があるので、AI任せにはできない部分になると考えています。

実務を行うメンバーが減っていくことになれば、判断力、連携・調整・交渉力を持った人材の重要度は、これまで以上に高まっていくのではないでしょうか。

今回のまとめ

AIの大きな進化は想像している以上に早いと感じています。

すぐにでも使いこなせるように実装に向けたトライアルを進めることと、環境に合わせた人材育成を強化していくことが重要です。

外部環境(技術的環境)の変化に合わせた現場改革、人材育成が、AIの進化のタイミングではより重要になってきていますね。

それと、社内に閉じこもっておらず、外をみることが大切なことも改めて感じました。

あと、私もAIについてより深く理解していこうと考えています。(G検定の問題集を買いました! あとは実践!!)

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

工場のAI活用に関して、ご質問、コメントなどがありましたらお問い合わせフォームより、お気軽にどうぞ。

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この記事を書いた人

30年以上にわたり電機メーカーにて業務推進、マネジメントに従事。モノづくり現場での実務経験を強みに、中小企業診断士としての体系的なノウハウとコンサル経験を掛け合わせ、製造業の現場革新・生産性向上をご支援しています。経営者の皆様のお悩みに寄り添い、実行できる改善策の立案から定着までを伴走いたします。

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